クリックされるタイトルとSEO対策
2022/06/08
最近、新しい曲と触れる機会が変わってきたというテレビ番組を見ました。
いわゆるZ世代は、TikTokでよく使われている曲やInstagramのストーリーでよく使われる曲、Twitterで紹介される曲など、SNSで新しい曲と出会うことが多いようです。
私が学生の頃はインターネットを使えるデバイスがパソコンしかなく、しかも自宅では夜11時から固定料金で使い放題になるテレホーダイでしかインターネットは使用しなかったので、音楽情報はテレビと雑誌、CDショップで得られるものでした。
当時バンドマンだった私はリハーサルスタジオを併設していたCDショップに行くことが多かったので、視聴コーナーでいろいろなアーティストの曲を聴いていました。視聴コーナーにも飽きてくると、普段聞かないジャンルのCDを眺めて、アルバムのタイトルやジャケット写真が気になったCDを買うこともしばしばありました。
いわゆるジャケ買いですね。
このジャケ買い、実はSEO対策にとても大切な考え方が隠れているのです。
ジャケ買いをSEOに見立てると、ジャケットにあたる部分はどこになるのでしょうか。
先日の記事「Googleの検索エンジンの仕組みとCMS」で、SERPという言葉を紹介しましたが、このSERP=検索結果画面の中にジャケットが並んでいるのです。
Googleが推すジャケット=サイト情報が、キーワード検索した際の検索結果画面に並んでいるのです。
ジャケットであるサイト情報には、どんな情報が含まれているのでしょうか。
・ページのURL
・ページのタイトル
・ページの更新日
・ページの説明文
キーワード検索をしたユーザーは、これらの情報を見てジャケ買い=クリックをします。
Googleが1位に推してくれると、もちろんサイト情報を見られる回数は多くなり、クリックされる回数も多くなります。そのため、各サイトの担当者はGoogleで検索順位1位を狙ったSEO対策を行っているのです。
しかし、Googleで1位になったとしても、ユーザーが必ずクリックしてくれるとは限りません。
なぜならユーザーは「知りたい情報」を求めて、検索を行っているからです。検索結果画面に知りたい情報がないと、クリックはしないのです。
そこで重要になるのが、「ページのタイトル」と「ページの説明文」になります。
HTMLがわかる方であれば「titleタグ」と「metaタグのdescription(ディスクリプション)」の設定にあたります。
「ページのタイトル」は、ユーザーの知りたい情報が端的に表現できているのか、がポイントになります。
ページの中身がとても素晴らしい内容であっても、ページのタイトルがわかりにくければ、クリックされる機会は減ってしまい、順位も下がってしまう要因になってしまいます。
ページで伝えたいことと、ユーザーが求めていること、その中間の視点でページのタイトルを決めていきます。
また、ページタイトルは検索結果画面で30文字程度しか表示されないため、うまくタイトルで伝えられないこともあります。
そこでページタイトルを補足してくれるのが、「ページの説明文」になります。
検索結果画面では検索したキーワードが太字になって表示されるため、説明文にはキーワードを意識して書くことが大きなポイントとなります。また、パソコンの場合は120文字程度、スマートフォンでは50文字程度表示されるので、長くても100文字程度まででまとめ、重要なキーワードや内容は前の方に入れておくと、目につきやすくなります。
このページの説明文、注意点があります。
HTMLのmetaタグでdesicription(ディスクリプション)という設定を行うのですが、Googleが必ずmetaタグの内容を表示するとは限らないのです。
設定したのに検索結果画面に反映されないのは、Googleに「ページの内容と設定した説明文が一致していない」と判断されているからです。その場合は、説明文がページの内容となるように書き直す必要があります。
Googleのクローラーが再度ページを訪問した際に、「ページの内容と説明文が一致している」と判断されると、検索結果画面にも反映されるようになります。
クリックしてもらう観点で重要となるのは「タイトル」と「説明文」になりますが、「ページのURL」もSEO対策では必要なものになります。直接ユーザーが意識することは少ないですが、Googleは公式に「サイトの URL 構造はできる限りシンプルにします。論理的かつ人間が理解できる方法でURLを構成できるよう、コンテンツを分類します。」を推奨しています。
最後に「ページの日付」。これもクリックするか判断する大切な要素になります。
新着情報、プレスリリースやコラムのように日付けの記載されたページでは、コンテンツ内に記載されている日付けが検索結果画面に表示されるようになっています。
ユーザーが古い情報を調べていない限りは、最新の情報の方が好まれます。そのため日付けの記載があるページを更新した際には、更新日を記載することで、検索結果の日付も更新されるため、クリックされる確率が高くなります。
ここまで説明した「ページのタイトル」「ページの説明文」「ページのURL」「ページの日付」は、vibit CMS Neoで簡単に設定ができます。
「ページのタイトル」「ページの説明文」「ページのURL」はページプロパティで「ページのタイトル」「ディスクリプション」「ディレクトリ名」で設定することができます。
「ページの日付」はページの編集画面のブロックパーツで簡単に設定することができます。
vibit CMS Neoでページを作成する際には、ユーザーがクリックしてくれるようなタイトルや説明文を考えて設定してみてください。
慣れるまでは、ページのタイトルや説明文を考えるのは難しいかもしれませんが、Googleで何か検索をしたときにご自分がクリックしたページタイトルと説明文をじっくり観察してみてはいかがでしょうか。その中にページをクリックしてもらえるSEOのヒントが隠れているかもしれません。
「いかにクリックしてもらえるか」を中心に説明しましたが、もちろん検索順位にも大きく影響することになります。
ページの内容に加えてタイトル・説明文の内容で、検索順位が変わってくることは確かです。Googleは有用なコンテンツをユーザーに届けるサービスのため、ユーザーのことを考えたコンテンツとタイトルがGoogleのSEO対策となるのです。
最後に、ここ数年の傾向ですが、Google検索順位1位のサイトのクリック率が下がってきているというデータがあります。
スマートフォンで検索するユーザーが多くなったことと、スクロールすることが当たり前になっていることもあり、特に日本では検索順位が10位以降であっても、クリック率の低下はなだらかであるという統計が出ています。
かつては「検索順位が10位以上でないとクリックされない」とまで言われていましたが、スマートフォンが定着した現在では、順位がある程度高ければ、クリックしてもらえる機会があるという認識でいた方がよさそうです。
そのため改めての説明になりますが、むやみに1位を狙うよりも、ユーザーのことを考えることがSEO対策の近道になるのです。
次回はHTMLの技術も大切であることをお伝えします。
お楽しみいただければ幸いです。