アクセシビリティ対策コラムACCESSIBILITY

cmsのスマホ対応について

cmsはコンテンツマネージメントシステムではありますが、広義で言えばデザイン管理ツールともいえます。そのため、cmsをさまざまなデザインに対応させるために採用するケースが増えています。デザイン面でもっとも重要なのが視聴端末数です。視聴端末数はPCやマックのみを検討してあればよかったのですが、これにスマホ対応が求められる時代です。

cmsのスマホ対応は主に2つの機能が重要視されています。1つはデザインの動的変化です。PCやマック向けのデザインは画面が広く、多くのスマホではまともに見られません。そのため、これまではスマホ用に専用のデザインを作り、コンテンツも専用で作りなおしていました。しかし、cmsでは1つのコンテンツをさまざまな端末に対応させることが可能です。その機能として動的デザインの機能があります。動的デザインでは視聴端末に合わせて幅を調整し、各コンテンツを合わせていきます。テキストデータならフォントのサイズ、また、画像なら画像サイズもしくは解像度、動画なら圧縮方式を視聴端末に合わせて変化させます。これまでと大きく違うのは1つのコンテンツからさまざまな端末に合わせることです。コンテンツを作る側はPC向けなど1つの端末に向けて作っていけば自動で適切に変換してくれる機能です。

2つ目のスマホ対応で重要な機能はデータの削減です。デザインを動的に変える際、コンテンツも動的にさまざまな加工がされますが、その際、圧縮作業が行われることが多いです。スマホはPC向けのコンテンツも見た目を無視すれば見られますが、モバイル端末の多くが通信キャリアのパケット通信量に限界があります。大きなコンテンツは見やすいのですが、通信量が多く、お金もかかれば表示にも時間がかかります。cmsのスマホ対応ではデザイン以外に見やすいデータへの加工が必須です。

サイトの多くで採用されているcmsは作成者に向けて便利な機能を充実させていますが、昨今のモバイル端末の普及もあり、視聴者側の視聴スタイルを十分に考慮したサイト作りが求められています。これまでも企業のサイトの中には個別にスマホ対応を充実させて好評を得ているサイトも多かったのですが、コストがかかりすぎるために敬遠する企業が多かったようです。しかし、ツールをしっかり使いこなせば初期投資だけでスマホ対応が充実し、見てくださる視聴者向けにも良いアピールとなると期待されています